以前わたしは、ラテンアメリカにある国立大学の日本語学科で、おもに日本語による会話とコミュニケーション術を教えていた。
留学生になりたい学生はたくさんいたが、大学で教え始めてすぐ「あっ、これでは大方の生徒は無理だな」と気づいた。
それは・・・・
現地の日本語学科の大学生たちに足りなかったものとは?
オタクパワーも幸いして、教えたての頃は結構な数の生徒がすでに日本語の知識を身に着けてはいた。
しかし、残念なことにほとんどみんな話せないという事実。
そう、彼らは圧倒的に会話量が不足していました。
なぜかというと、その大学には日本語学科がありながらも正確には翻訳学科だったということもあり、日本語で話す機会がほとんどなかった。
それで、少しでも話せるようにということで、大学は翻訳学科でありながらも日本語コミュニケーションにも力を入れ始めることに。
まず、とにかく勉強したことを口に出すことを励ます、ここから始めなければならなかった。。。
自分は日本のアニメをスペイン語に訳す翻訳家になるのが夢だから、話せなくてもいい
こんな考え方の学生たちが多くいたのも事実です。
でも一方で
日本に絶対留学しに行きたい、そのためには少しでも話せないとダメだ
これをわかっていた子たちは本当に真剣だった。
今思うと日本語を説明する時にもっと日本語そのものを使って説明すべきだったと少し反省しているが、
それまで彼らはあまりにも日本語を聞いて話す量が少なかったため、どうしてもスペイン語で説明せざるを得なかった。
それでも、結果的には徐々に大学生たちは話し始めたのである。
当初は日本語を言葉にするのを恥ずかしがり、ためらうこともしょっちゅうだったが、ぎこちなくても少しづつ大勢の人たちの前で日本語を話すようになっていった。
日本語でコミュニケーションを図ることが、奨学金で留学する近道であることに認識しはじめたので、具体的に留学計画を進めていく子たちが増えていくのを目にしはじめた。
外国語を話しながら海外で勉強する留学生になるために
とにかく、話す機会と聞く機会を増やすこと、言い換えればコミュニケーションの機会を大幅に増やすこと。
日本から海外に留学することを考えている人たちは、とにかく日本にいながら行きたい国の言葉、例えばアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダなどは英語を聞いて話すよう努力するよう勧めたい。
現地に行けばいやでも外国語を話すことにはなるが、現地に行ってからようやく話し始めるより、今のうちに勉強して話し始めていくほうが何十倍も留学を楽しみ、海外生活を楽しむことができるはず。
わたしは数多くの学生たちを見てきたし、現に日本に留学した子たちを見ることができた。
そして日本の留学を終えた学生たちは、自信というお土産と共に母国に戻ってきたのを幾度も見てきた。
それでも留学前にできることはたくさんあるので、まず「今の自分に何ができるか」というところから始めてみてみよう!
人前で英語を話す人がいなくてもそれを口にしていくこと、それは新しい扉を開く第一歩になると確信している。
留学可能な国とは?
基本的にどの国に行ってもいいと思う。
ただ、親を心配させないようにすることは非常に大事。
なので、戦争や紛争が起きている国、起きそうな国はやめること。
また、国同士の問題が生じる際に、外国人を政治利用するするため逮捕したり人質にするような汚い手段を用いる有名な国々は今後留学しないほうがいいだろう。
日本人に良い感情を抱いている国を選ぶのもいいかもしれない。
また、現地の日本大使館がしっかり機能していて、よく働いているかもわかるとより良いだろう。
かつて私がいた国で大災害があった時に、日本大使館はヘリコプターを出して助けにまでは来てくれなかったが、
私とコンタクトがなんとか取れないか、ずっと電話をかけ続けてくれたことが後でわかった。
そういうフォローもしてくれる国なら安心だろう。
世界に勉強しに行く学生が多い国々ベスト10 (2019年)
1位 中国 (1,061,511名)
2位 インド
3位 ベトナム
4位 ドイツ
5位 フランス
6位 アメリカ
7位 韓国
8位 ネパール
9位 カザフスタン
10位 ブラジル
では、世界に飛び出した日本の留学生数は何位?
40位だった。。。。。。。
この事実は日本にとって損失が生じている状態をあらわしていると私は思う。
日本人はもっと世界に出て、日本人特有の殻を破って、もっとグローバルな人間になれるはず。
世界は広い。
ぜひ、旅立ってほしい!