オタクなんて留学と何の関係があるの?
あなたはこう思うだろうか?
そして
オタクの人たちなんて大嫌い!
この言葉は何度も聞いた。
実際、私自身オタクの人たちがあまり好きではなかった。
でも、今は違う。
今は、数あるオタクの中でも「日本や日本語オタク」の彼らを応援しているという事実。
なぜなら、のちに彼らの恐るべきパワーを知ることになったから。
その話に移る前に、矢野経済研究所のオタクに関する2030年予測が興味深かったので記したい。
彼らの予想によると2030年の日本におけるオタク人口比率は40%近くになるということだ。
つまり日本の3人に1人以上は「オタク」になるということだ。
日本語を勉強する生徒たちの恐るべきオタクパワーはどこから来るのか?
それは彼らの「日本愛」から。
最初はそうした非常に限定的なオタクの愛から、徐々に日本に興味を持っていくのが一般的な流れだ。
そして日本に興味を持ち始めると、次のようなことが起きはじめる。
- 日本語を勉強して、日本の字幕がない漫画やテレビドラマまで見るようになる。
- お気に入りの歌や歌手を見つけ、日本語で歌うようになる。
- 日本料理店でラーメンをすするようになる。
- 日本語検定の試験を受けるようになる。
- もっと日本語を勉強するために、日本語の専門学校や大学に入学するようになる。
- 日本語弁論大会に出場するようになる。
- 自分の国に在住する日本人とコミュニケーションを図るようになる。
- 日本に留学したいと願うようになる。
- 留学するために試験や面接を受けるなどしてゆく。
- 限られた人数ではあるが、留学を果たす。
- 日本人と結婚し始める。
結論: オタクのように、実現したいという強い願いを持て!
だから、なんとなく留学したい、ではダメ。
ラテンアメリカにいるオタクのように、
「将来、ぜったい日本に行って仕事をするんだ」
「日本とその文化を学ぶため、ぜったい留学をするんだ」
という強い意志がないとムリだと言える。
日本人の留学を目指す人の中には、なんとなく海外に行っておけば将来なにかしら有利になると思う人たちがいる。
それは間違いではないが、動機としてはとても弱い。
そして実際海外に行ってもあっという間に時は過ぎ、結局得たいものも得られずに戻ることになるかもしれない。
なにがなんでもぜったい留学する!
この本気度がオタクの集団や個人には見られる。
だから、昔オタクをバカにしていたわたしは今では彼らの一ファンでもある。
現実的な目標があり、それに向かって努力していくときに困難はつきものだが、オタクパワーはそれを乗り越える力になる。
そのパワーはきっと留学しても成功するための助けとなることだろう。
それで、逆に日本から外国に留学を希望している人たちにもひとこと言いたい。
彼らのような「ぜったい留学したい!」という本当に強い熱意を抱いているだろうか?