日本でも多くのコーヒーショップにはお世話になった。
そして、近年気軽にコーヒーが飲めるチェーン店が海外からやってきて、誰もがさらに気軽にコーヒーを飲むようになった。
その中で身近なのは、スターバックスコーヒー。
コーヒーの味もそうだが、キャラメルマキアートなんて甘い飲み物なんかも大好きだった。
もうずいぶん前の話になるが、南米に向かう際トランジットでアメリカの空港内にいた時、スターバックスが目に入ったので立ち寄った。
その時は3人で旅行していたのだが、偶然にも3人ともキャラメルマキアートが飲みたくて、それを注文することになった。
(というか、見慣れない他の表示にそれぞれが戸惑っていたのかもしれない。)
3人が注文時に一人ずつ、「キャラメルマキアートください」と言っていったところ、数人のスターバックスの従業員に大笑いされた。
最初訳が分からなかったが、恐らく理由は
・英語の「キャラメルマキアート」がうまく言えなかった。
・3人とも個性がなく、全員が「キャラメルマキアート」を頼んだ。
・あるいはこの二つの理由が見事にミックスしてしまった。
こうした可能性がある。
今思うと笑い話だが、当時は「2度とスターバックスで飲んでやるか!」と思ったものだ。
スターバックスのコーヒーに関する個人的な意見
コーヒーは淹れ方によって味が変わる。
しかし、同じ味や風味を一定して同じものを出していかなければならないのは、どの大手も同じところ。
だから、バリスタとして働く従業員の教育や、豆の質など複雑に様々な要素が絡んでいく。
正直なところ、海外で飲むスターバックスのコーヒーの風味の質は定まらないというのが個人的な意見。
機械で抽出してはいるが、多くのお店では品質が安定していない。
つまり、コーヒーの淹れ方、温度管理が従業員のせいで一定していないように思われるのだ。
(現在の日本のスターバックスはどうかわからないが。。。)
例えば、
温度なんて関係ないじゃん
と思っていたら、今まで何も考えないでコーヒーを飲んでいたにちがいない。
コーヒーの味は、おもに苦みと酸味に味が分かれる。
苦みが多いコーヒーを飲みたいとか、酸味が多いコーヒーを飲みたいとかこだわりがあるならば、豆を選ぶことから始まるが、実は温度管理も大きく影響している。
どのコーヒー豆も同じように苦い味がするなぁ
と思っていたら、恐らく100度のお湯を注いでいる可能性がある。
喫茶店によって推奨温度が異なるので一概に言えないが、2分ほどおいて90度近くまで温度を下げて一度入れるとコーヒーの味は変わる。
コーヒーは苦いのが当たり前というよりは、コーヒーを入れる温度の違いで苦みが起きていたことに気づくはずだ。
このように素人でもうんちくを並べられるほど、コーヒーの淹れ方が変われば味も変わるため、
コーヒーショップの店員の教育はしっかりしたものでなければならない。
だから、スターバックスのコーヒーがおいしく感じられる時もあれば、イマイチと感じる時もあるのが私の正直な感想である。
それに対して、私にとって外れがないコーヒーチェーン店がある。
コロンビア発のファン・バルデスコーヒーは最高だ!
スターバックスのコーヒーより価格が高いが、確実に豆が良くておいしく飲めるコーヒーチェーン店がある。
それはJuan Valdéz Café (スペイン語表記。ファン・バルデスコーヒー。)
残念ながら日本には上陸していないようで、海外にいる私たちが恩恵を受けている。
コロンビア発のコーヒーチェーンで、おもにこちらではスターバックス派とファン・バルデス派の2つに分かれる。
「ファン・バルデスのコーヒーは若干高い」
「お店の数がスターバックスよりも少ない」
などの意見が多数あるが、じゃぁ味はと聞くと
「ファン・バルデスだね」
という声が大体上がる。
一回だけエスプレッソに氷を入れてコールドにしてもらったことがある。
量がビックリするほど少なかった上に、暑い日に冷たいコールドコーヒーだったので、ゆっくり下で味わいながらもすぐに飲んでしまった。
あれが人生で一番美味しく感じたコーヒーだった。
現在私はコーヒーにミルクも砂糖を入れずストレートで飲むが、あれほどコクを感じ、すっきりとした飲み味のコーヒーは飲んだことがなく、それ以来私はファン・バルデスコーヒーのファンになってしまった。
海外でどのくらいの国々でファン・バルデスは出店しているかわからないが、もし旅行をして見かけたらぜひとも立ち寄って真のコーヒーを飲んでいただきたい。
ファン・バルデスコーヒーのコンテスト出場予定の女性バリスタと知り合う
昨日、友人たちの結婚記念日に美味しいコーヒーでも飲んでもらいたいと思い、豆を買いに巨大で高級なショッピングモール内にあるファン・バルデスコーヒーのお店に行った。
新装開店したそのお店にはたくさんの座席があるのだが、一人の女性店員を除いて誰もいなった。
彼女の名前は、Elizabeth (エリサベツ)。
聞いてみると、実はモールのその階には飲食を伴うお店を置く予定はなかったそう。
のちに急きょ設置することになったため、今は国や市の許可待ちの状態にある。
よって、豆の販売は可能だが、そこですぐコーヒーを淹れてお客さんに飲ませることは不可とのこと。
なぜかすでに作り置きの、ポットに入れてあるコーヒーなら販売して飲めるという。
なんと、中途半端な状態なんだろう。。。
ポットに入れられたコーヒーが提供される状態っていったい。。。。
新たに入荷した新商品の味見をしたかった私は非常に残念に思い、買うのをやめて帰ろうかなと思ったところ、
「味見してみます?」
と、その若いElizabethは言ってくれた。
えっ、でもよく考えるとここで飲めないんでしょ。。。
でも淹れてくれるというので、お言葉に甘えて新商品の豆を出してもらった。
カウンターに着席したところ、彼女はコーヒーメーカーなどの機械ではなく、これから手作業で淹れてくれることに気が付いた。
「お湯の温度は命です。そして紙のフィルターはこのように濡らしておくんです。」
彼女は上手に説明しながら、ゆっくりと豆の中にお湯を注いでいった。
「こんなふうにバリスタがお客さんと話をしながら、それも手作業で一人のためにコーヒーを淹れてくれるなんて」
感動。
ではそのコーヒーをいただくことに。
またまた感動。
豆も上質だが、淹れ方が非常に上手で、後味に何の苦みも残らない、本当においしいコーヒーだった。
そして彼女は言った。
「実は、今週私はファン・バルデスコーヒーのバリスタのコンテストに出場するんです。そのため、2週間ほどずっと練習していました。もし今回優勝すれば、国を代表して海外のバリスタのコンテストに出場することになるんです。」
あぁ、そうだったのか。
だから、味は完ぺきだったんだね。
ぜひとも優勝してほしい。
彼女は、「大会がもうすぐ開かれるので、良ければ見に来てください」
と言い、メールで詳細を送ってくれるという。
最後に新商品のコーヒー豆を彼女から購入した。
味見したコーヒーはタダ。
そういえば、さっき一人の男性が入ってきてポットのコーヒーを注文して反対側で飲んでいたな。
彼はポットのコーヒーのために支払い、私はバリスタにコーヒーを淹れてもらい、それもタダ。
確かに世の中は不公平である。。。。
コーヒー対決の結論: いろんな意味でファン・バルデスコーヒーの勝ち
従業員の士気
従業員の知識
コーヒー豆の質
店の雰囲気
どれをとっても個人的にはファン・バルデスコーヒーの方が素晴らしく、また美味しいというのが素直な感想。
あくまでも一個人の印象なので、ご容赦を。
ちなみに現在台湾のコーヒーの評価が急激に上がっているそうだ。
いつか飲んでみたいな。